私、今、自分の部屋にいる。
ちょうど今は……夜の0時ちょっと過ぎ……。
明日は、久しぶりのお休み。最近は何かと忙しくって、時間の余裕がなかなかなかったバイトの日々だったけれど、他の人との交代のため、一日、たっぷりと時間が取れた。今は明日、何をしようかな〜ってわくわくしているのか、なかなか寝付けない……いや、眠れない。
「アー、明日、何しよっかなぁ・・」
こんな事をゆっくり考えられるというのは、今の生活の中では贅沢なものだと、私は思う。だからこそ、充実した一日を過ごしていきたい……。
……ベッドの上で、雑誌を読みながら、静かな時間を過ごす……。ベッドの隣のベッドランプの暖かなオレンジ色の光が、ほのかにあたりを照らしている。


そうだ。
ハッと思いついたように、私はベッドを起き上がり、パソコンの前に座る。
カタカタカタカタカタ・・・。
三原君から、メールもらっていたんだ。えーっと、
「ミルクのパイ、いいアイディアだけれど、ミルクは450ccも使うってあるけれど、そんなに使ったら生地がベチャベチャになるんじゃないの?」だって……。
うふっ。大丈夫なのになーっ……。
「三原君へ。そんな心配は「ご無用です」(笑)そのために強力粉を使うんだから。あとは・・・」
私は三原君に返事のメールを出す。
・・・その時、私は思った。三原君の家に行って、じかに教えてあげちゃおうかなーって・……。
そのことを含めたメールを送信した。

三原君も、この時間、起きていたみたい……。
10分ちょっとで、返事が送られてきた。
「ごめんなさい、由月さん。僕は明日、みたい映画があるので、家にいません。今度時間があればいいんだけれど、あさってもまた大学があるし、今度ルィクタールに足を運ぶよ……」
そう……。残念だわ・・・。あたしも、一回、お会いしたかったのにね・・・。
でも、待っているよ。私達のいる「ルィクタール」に・・・。


そのとき……「ピピピピ……」私の携帯に……。
「もしもし?」彼氏だった。
「あ?土橋君?私です。どうしたの?」
「由月、おまえこの前、何で出なかったんだよ・・」彼は少し怒鳴り気味だった……。
「え?この前って……あ!あのときだっ!」
「あれからおまえに何回も電話したのに、何で出なかったんだよ・・」
そう、彼が電話してきたのは……7月のはじめ……。私がルィクタールで働いている時、どうしても出られなかったときだ……。
「あ…あの時はごめんなさい……。どうしても出られなく……」
「いいんだよ!言い訳は!!」
彼は間髪をいれずに、言葉を叩き込む。
「あれから、ずっとおまえの携帯に電話したんだぞ!」
「え?何にもきてなかったわよ?」
「おまえ……俺が帰ってくるのが夜だって、前に行っただろ!だから携帯の電源は夜中も入れとけって……いっといたじゃないかよ!」
・・・エ?夜中も……?確かに私は、毎日日付が変わる前には電源を消す。だけど、彼がそんなことを言ったなんて……
言ったなんて……言ったなんて…
「あーーーーっ!」私は悲鳴をあげた。
「ツーーッ、おまえ悲鳴でかいな……」
そうだった……。5月に彼の就職先が変わって、勤務の時間が夜までかかるって、確かに言ってた……。
私にも、そのことが聞かされていた……。
アチャー……。すっかり、忘れていた……。
「ご……ごめんなさい……。私、すっかり、忘れていた……。」
「もう……いいっ!!」ガチャッ。
・・・。唖然とした私の手に握られた携帯のスピーカーからは、ツーッ、ツーッという音しか鳴っていなかった……。


ハー……ッ。なんか、気分が狭まれた感じがした。
目にうっすらと、涙が出ていた……。
「私……私………………」

「明日、気分を晴らせるような、すばらしい一日を迎えるのには、どうしたらいいのかしら?」
私は考え込みながら、いつのまにか寝ていた………。

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